裕次郎の口癖は「共演女優とやらないで…」、松方弘樹に“警戒警報” 芸能界セクハラ白書
「松方弘樹」警戒警報
また、女優の西尾三枝子(70)はこう話す。
「共演している俳優さんから“近くに泊まってるから来いよ”と誘われていた子がいました。私は京都太秦の東映撮影所での仕事のとき、マネージャーから“夜中にホテルのドアをノックされるかもしれないから気をつけなさい。のぞき窓を見て、松方弘樹だったら絶対出ちゃだめだよ”と言われました。結局、松方さんは来ませんでしたけど、あの人はあのころ、パイプカットして千人斬りするって豪語していたんです」
元大映の女優、南美川洋子(67)も言う。
「松方さんとは何度か共演させてもらいましたが、あるとき“洋子、お前、今晩行くからな”と言われまして、まだ18歳くらいでしたので震えあがって。その晩はソファやデスクで部屋にバリケードを作って待機しました。結局、何ごともありませんでしたが」
さる映画会社の元社員も、こんな話をする。
「1970年代半ば、『野性の証明』の撮影でアメリカに行ったときのこと。松方さんはホテルの廊下を歩きながら、一言も喋らずに札束を高らかに上げて女に見せていたんです」
ある演劇プロデューサーは、若いころも豪傑だった勝新太郎が、還暦を迎えてからのことを回想する。
「宇野信夫さん原作の芝居『不知火検校(しらぬいけんぎょう)』に出ていたときだから、94年ごろだと思いますが、とにかくすべての女優さんに声をかけて、口説き方がまた上手い。最初は芝居の話をしているのですが、徐々に相手の女に迫って“やろう、やろう”と言い出し、最後は“お前の家に行くよ”と押し切って、本当に行っちゃう。今までそうやって落とせなかったのは“若尾文子と藤村志保だった”と言っていた。なにしろ、まだ10代の宮沢りえにも声をかけていましたけど、りえママがいたから叶いませんでした」
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