新設「加計学園」獣医学部は“ボンクラ”学部か? ――他大は難関学部ばかり
BFから始まる加計学園
酪農学園大がやや低いが、どこも優秀といっていいだろう。この中に岡山理科大学の獣医学部160人が加わるわけである。ちなみに、岡山理科大にすでにある他の学部の偏差値は30~40台。データによってはBF(Border Free)、つまり倍率が少なすぎて偏差値の算出が不可能な学部もある。希望者全員が入学出来てしまう、いわゆるFランク大学と言われかねない状態である。となれば、難関の獣医学部にあって、史上初のFランク獣医学部の誕生もあり得ぬ話ではない。
前出の獣医学専門予備校VETは、
「まあ、既存の大学よりも偏差値は低くなるでしょうね。もっとも、麻布大や北里大も獣医学部以外はそれほど成績がいいわけではありませんからね。正確な数字は合格者の成績を見なければ判断出来ません。なにより岡山理科大の獣医学部を第一志望にしている生徒がうちにはおりませんので……獣医学部の学生も医学部同様、就職先はOBなどを頼る傾向がありますから、新設大学では縦の繋がりがないのは不利なんです。実家が獣医を経営していて、それを継ぐことが決まっていて、なおかつ2浪、3浪という生徒は滑り止めに受験するかもしれませんね」
それも視野に入れた加計学園は、入学者の早期確保のため、推薦入試のPRに努めてきた。それが“推薦入試の合格後に国立大にチャレンジ出来る”というもの。これが学生確保に繋がるのかははなはだ疑問だ。
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