新設「加計学園」獣医学部は“ボンクラ”学部か? ――他大は難関学部ばかり
全国で総定員930人という狭き門
校舎は予定通り完成するだろうし、報道によると、林芳正文部科学相は「答申を尊重する」つもりらしい。だが、これで一件落着とはいかないようなのだ。日本で唯一の獣医学部専門の予備校VET(ベット)に聞くと、
「獣医学部は全国で国公立大、私大を併せてもわずか16大学しかありません。その上、各大学の定員は少なく、総定員は全部足してもわずか930人という狭き門です。そのうち国立大は東大はじめ北海道大から鹿児島大までの10大学。公立は大阪府立大のみで全部で11大学です。いずれもセンター試験で85%以上の得点は必要ですから難関なんですよ」
需要と供給の原則からいっても、入試倍率は高く、偏差値も高くなるのである。だから定員160を予定している加計学園の岡山理科大学は貴重な存在なのである。国公立大はいずれも偏差値60は軽く上回る。では私立大はどうなのか、前記の河合塾による「2018年度入試難易予想ランキング」を参考に見比べてみると、
・酪農学園大学 獣医学群獣医学類
北海道江別市 定員:120 偏差値:57.5
・北里大学 獣医学部獣医学科
青森県十和田市 定員:120 偏差値:62.5
・麻布大学 獣医学部獣医学科
神奈川県相模原市 定員:120 偏差値:62.5
・日本大学 生命資源科学部獣医学科
神奈川県藤沢市 定員:120 偏差値:62.5
・日本獣医生命科学大学 獣医学部獣医学科
東京都武蔵野市 定員80 偏差値:65.0
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