供養よりビジネス優先――名刹「ビル型納骨堂」で起きていた解任トラブル
永代供養に落とし穴「120億円」納骨堂ビジネスの破綻――伊藤博敏(下)
東京都港区の龍生院は、高野山金剛峯寺(和歌山県)を総本山とする真言宗の名刹である。ここに5階建ての「三田霊廟」を呼ばれる納骨堂が建てられたのは2014年のこと。近年、都心部で建設が相次いでいるビル型納骨堂だ。1基120万円の永代使用料と1万5000円の年間護持会費で1万基の販売を目論んだビジネスで、建設を推進したのは龍生院の高木好秀住職の娘・あぐり氏と結婚した好正氏(60)だった。好正氏の長男も龍生院の僧侶となり、秀芳と名乗った。
ところが、この計画はわずか3年で暗転してしまう。...