患者に寄り添い、若手を育てる! サクラの信念実った「コウノドリ」第4話
産科を舞台にした医療ヒューマンドラマ「コウノドリ」は、毎回異なる患者を迎え、さまざまな出産のあり方を描く。セカンドシーズンでは、医師たち自身の人間としての生き方によりフォーカスを当てており、興味深い。
第4話の軸になったのは、TOLAC(トラック)(Trial Of Labor After Cesarean section)という、過去に帝王切開を経験した妊婦が自然分娩に挑戦する術法だった。秋野蓮(安めぐみ)は長女を帝王切開で出産したことをずっと後悔しており、第2子は絶対に自然分娩をしたいと考えている。産道から子どもを産まないと愛情が持てず、良い母親になれないという思いが強くなりすぎてしまっているのだ。
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会議の場で、秋野のTOLAC希望に沿いたいと発表するサクラ(綾野剛)。人手不足やリスクの増大を理由に渋る四宮春樹(星野源)に対して、微笑みと戸惑いを両方はらんだ複雑な表情を向ける綾野剛の妙技には毎回唸らされてしまう。
「コウノドリ」では、親から子への愛のさまざまな形を見せてもらっているが、今回は第一子の長女を登場させたことで「子から親への愛」も描かれたことにも注目したい。長時間の陣痛に苦しみ「がんばって下から産むの。がんばって産んで良い母親になるの!」と言う秋野に長女は「ママ、がんばってる」と言葉をかけて泣き出してしまった。長女のその表情を見て秋野は我に返り、帝王切開を決意したのだった。
子への愛を持とうと親が必死になる前に、子は無条件に親を愛している。親と子、双方向に支え合ってこそ愛情が成立する。それが伝わったからこそ、秋野は自信を持って帝王切開手術にのぞむことができたのだろう。
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