夏帆、透明感あふれる演技で視聴者を魅了 「姫」収監の「監獄のお姫さま」第3話
あるイケメン社長へのリベンジを企むワケアリの女たちの生き様を描く「監獄のお姫さま」。物語は女たちが大企業の社長であるイケメン男・板橋吾郎(伊勢谷友介)を誘拐、監禁した2017年のクリスマス・イヴと、彼女たちが出会った2012年の女子刑務所内でのシーンを行きつ戻りつしながら話は進む構成で、脚本を手がける宮藤官九郎の独特のペースにはまる視聴者が続出している。
誘拐を企てた元女囚たちを演じるのは小泉今日子、満島ひかり、菅野美穂、坂井真紀、森下愛子。年齢もキャラクターもさまざまな美女たちが勢揃いだ。
第3話は、物語の核心となる人物「姫」こと江戸川しのぶ(夏帆)が女子刑務所に収監される2012年春から物語が始まる。
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刑務所の中で見せる、しのぶの、不安のグラデーションで顔色を変えるたおやかさが素晴らしい。不安そうな表情から涙をこぼす沸点までへの演技が、夏帆は本当に繊細である。映画「海街diary」(2015)でも話題になった、すっぴんのような透明感は、見るものを吸い込むほど美しく、女囚たちから「姫」と呼ばれることになるのも納得である。
初めて雑居房に来た時、しのぶが見せた不安そうな表情は、24歳の自分が12年の刑期を終えたら、36歳になって、ともに暮らすおばちゃんたち(よりは若いかもしれないけれど)みたいになってしまうんじゃないかという思いの表れだったのではないだろうか。
しのぶは規則に従い“114番”と呼ばれることになり、“69番”の馬場カヨ(小泉今日子)が教育係として付くことになる。相部屋の女性たちは世間をにぎわせた「爆笑ヨーグルト姫事件」の犯人の入所に早くも大騒ぎだ。模範囚としてVIP扱いを受ける、勝田千夏(菅野美穂)だけが何やら意地悪そうにしのぶに絡む。しのぶは仇である板橋について「社長の娘じゃなくて、初めてひとりの人間として私を見てくれた人なんです」と思いを語るが、千夏は「いちばん簡単なマインドコントロールだね」と一蹴。2017年で彼女たちは共謀して板橋に復讐を企んでいるが、まだこの段階ではなぜ姫を救うために手を組んだかに至るヒントは見えてこない。
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