歪んだ「希望の党」 小池の威を借る「若狭勝」、シールで小池隠しの「長島昭久」

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シールで「小池隠し」

 こうした強烈なリーダーの元には、その威を借る「君側の奸」が現れることは歴史が証明する通り。「希望」にもさまざまな場面で、小池氏の威光を借りる「ミニ小池」が出てきたという。先の党関係者によれば、

「中でも最側近の若狭勝さんは顰蹙ものでした。『希望』の候補者選定は旧民進党系が玄葉光一郎・元外相、『希望』プロパー系が若狭さんの担当でした。しかし玄葉さん曰く、2人の間で調整が必要になると、いつも若狭さんが“小池の意向だから”で押し切ってしまう。苦々しく思っていました」

 全国紙の政治部デスクが受けて言う。

「10月14日の日経新聞に希望の東京での全候補者を紹介する全面広告が出たんです。しかし、なぜか若狭さんの写真だけがなかった。党本部に聞くと、若狭さんは単独の広告を出したいのでこっちを外してくれ、と要求してきた、と。“全員まとめて載せたかったんだけどね。選挙広告は税金でまかなわれており、出せる回数が決まっている。普通の候補者なら、それは困りますよ、と言えるんだけど、若狭さんに言われたらしょうがないでしょ”とこぼしていました」

 若狭氏は議員になってわずか3年。その身勝手が通るのだから、小池氏の威光恐るべしである。

 周知の通り、この選挙で若狭氏は落選し、ただの人になった。

「でも、彼の政治塾『輝照塾』は11月に2回目の講義が予定されている。落選者が教える塾に誰が行くんでしょうね」(先の党関係者)

 こうした党の歪みを敏感に感じ取ったのか、チャーターメンバーの1人である長島昭久氏は、

「選挙終盤になると、ポスターの小池さんと写っている箇所に、ペタッとシールを貼り、自分だけの写真に変えていました。まさに“小池隠し”です」(同)

 皮肉なことに、小池氏のお膝元・東京で、選挙区で勝ち上がったのは、23人中、この長島氏のみ。僅差での勝利の秘訣は、小池隠しにあったのかもしれない。

週刊新潮 2017年11月2日号掲載

特集「希望を惨敗させたたった1人の戦犯 これで『小池百合子』は終わったのか」より

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