「篠原涼子」主演・フジ月9「民衆の敵」は視聴率惨敗の原因は“三重苦”
あまりに底が浅い設定
そのストーリーを要約すれば、仕事をクビになって生活に困窮した主婦が篠原涼子。議員報酬を目当てに立候補して当選するが、議会は女性市長とドンが対立中。新人議員として奮闘する中、様々な社会悪に直面し……という内容だ。
「普通の主婦が立候補していきなり当選というのもひどいですが、市議会の描写は小池百合子都知事と、内田茂・元都議の対立をモデルにしています。ところが、現実世界では『排除』発言で小池知事のイメージが急激に悪役化し、ドラマの関心に水を差す結果になってしまいました。安易に現実世界を図式化すると、何かあった時に修正ができずに痛い目にあうわけです。これが三重苦の1番目です」
第2の要因は、「世論」の空気が読めていないことだ。問題の中心は、今や懐かしいという感もあるが、あの豊田真由子・前衆議院議員が関係しているという。
「カットしなければ、第3話に、斎藤さんが飲み屋の女将さんから、『ハゲーー!』と怒鳴られるシーンが放送されるはずです。もちろん豊田前議員を意識しているわけですが、総選挙で落選してしまったことで、世間は豊田さんに対する関心は相当に下がってきています。衆院が解散されず、豊田氏が無所属で議員を続けていれば、また違った反応が期待できたかもしれませんが、結局のところ、設定があまりに単純というか、底が浅いんです」
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