DeNA「日本シリーズ出場」で神奈川県警が恐れる「98年の“悪夢”」

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スタジアム周辺の交通はマヒ

「週刊新潮」も98年10月22日号で、「ハマッ子、横浜の夜に吠えーる」のグラビア記事を掲載。《読売巨人軍の信奉者なんかには絶対味わえない、地域密着型の歓喜が覆いつくした港町の夜》とし、写真には横浜スタジアムの噴水に飛び込みながら万歳を行うファンの姿が収められている。

 日本一達成は更に狂乱の一夜となった。10月26日に権藤横浜は、東尾修の率いる西武を4勝2敗で下す。毎日新聞は27日の朝刊に「プロ野球 日本シリーズ 横浜熱狂--ベイスターズ、38年ぶり日本一」を掲載。その中に「ファン“暴走”交通ストップ」という記事がある。

《球場隣の横浜公園では、試合終了後、約100人のファンが噴水に次々と飛び込んだ。水着姿の横浜市都築区の会社員(中略)は「この日のために水着を買って待っていました」と、ずぶぬれの体を震わせながら「やったー」。

 また周辺の道路では、興奮したファンが、通りがかった車を止めてボンネットに乗ったり、バスの屋根の上で跳びはねるなどしたため、付近の交通が一時ストップした》

 監督、選手、スタッフも“被害”を受けた。日刊スポーツは「横浜優勝 球場周辺が大混雑、祝勝会場へ向かうバスも立ち往生」という記事を掲載している。

《横浜ナインを乗せたバスが立ち往生した。優勝決定後、ナインは祝勝会の会場である市内のホテルにバスで移動した。ところが球場周辺には優勝決定直後から喜び騒ぐファンの車が集まって大混雑。通常の約3倍の45分もかかってしまった。さらに球場周辺では乗用車がクラクションを鳴らしたり、トラックの荷台にファンが乗り込んで運転手とともに大騒ぎと混乱が続いた》

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