韓国「公営テレビ局」の異常ストライキ―― ニュース番組が録画!!
日本より遅い、北朝鮮のミサイル発射のニュース
テレビがストとなると、チャンネルを合わせてもカラーバーが流れ続けているのか、と言えば、そんなことはないらしい。韓国に詳しいジャーナリストが言う。
「私が現地の人たちに確認している限りでは、10月の初旬の段階では、まだストが続いているようです。さすがに全時間が停波するような状況ではありませんが、複数の人気バラエティ番組が、放送延期・中止に追い込まれています。また韓国国内でも呆れる声が多かったのは、MBCのニュースが録画番組になったことです。世論は『生放送ではないニュースなど、何の価値もない』と呆れていました」
録画番組とはいえ、アナウンサーはスト中だ。原稿を読む人間がいない。そこでテレビ局は苦肉の策を講じ、これも話題を呼んだという。
「アナウンサーは確保できませんから、スト権のない管理職のうち、かつての有名記者を出演させるわけです。私なんかは懐かしい顔が画面に戻ってきてくれて嬉しかったりするんですが、やはりプロのアナとは違います。つっかえながら原稿を読んでいたりするのを見ると、何とも微妙な空気になりますね。とはいえ、冗談にできるレベルなら、まだいいんです。北朝鮮の弾道ミサイル発射のニュースは日本のテレビの方が素早く詳報していました。とてもではありませんが、公営放送の義務を果たしていません。こちらは本当の大問題でしょう」(同)
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