韓国「公営テレビ局」の異常ストライキ―― ニュース番組が録画!!
5年前もスト突入という「時代錯誤」の唖然
韓国の地上波テレビ局の、KBSとMBCの2局は公営放送と呼ばれるが、何と現在、双方の組合がストライキ中だ。日本ならNHKがストをやっているようなもので、「この21世紀に、まだストなんてやっているのか!?」と驚く人が大半だろう。
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だが、韓国では珍しいことではないらしい。ハンギョレ新聞は8月、「KBS、9月4日全面ストライキを予告…MBCも可能性高く」の記事を掲載したが、そこには「二大公営放送のストライキは2012年以後5年ぶり」との一文がある。
日本人にとっては、放送局がストに突入するという状況すら想像しにくいが、韓国では5年前に実施されているというわけだ。
わが国の公共放送・NHKは10月13日、韓国のスト騒動を「韓国の放送局 1か月以上ストライキ ニュース番組など短縮」と報道した。2局の労働組合が《「前の朴槿恵政権に近い」とみなす社長の退陣を求めて1か月以上もストライキを続けていて、ニュース番組が短縮されるなどの影響が出ています》と伝えた。
図式化すれば、朴槿恵大統領という“右翼政権”の下、2局の社長も“右翼的”だったという。そのために“左翼的”な社員は冷や飯を食わされていたのだが、ここで救世主が登場する。現在の文在寅大統領だ。
文在寅大統領は選挙中からテレビ局の社長人事に関心を示していたこともあり、当選後は労働組合に極めて好意的な姿勢を見せている。当然ながら労組は燃え上がり、社長退陣を求めて一歩も引かない構えだ。
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