純金積立・投資積立は「コツコツ」手数料を取られる最悪の投資法 荻原博子さんが解説

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手数料も「コツコツ」払い続ける

 純金積立というのは毎月、一定額で「金」を少しずつ買っていく投資方法で、月々1000円から始められるという手頃さが売り。しかも、購入代金は、事前に指定された口座から毎月自動引き落としされていくので、忘れていても「金」が買われて積み立てられていきます。

 買った「金」は、換金することもできるし、金地金や、積み立てる会社によっては、これでアクセサリーに交換できるケースもあります。

 ただ、「純金積立」という金融商品のネックは、2つあります。
1つは、手数料がかかること。もう1つは、価格が安い時にまとめて買うということができないこと。

 まず「純金積立」をするには、始める時に年会費、手数料がかかるところが多く、売却する時にも売却手数料がかかるケースが多くあります。例えば、某大手金取扱会社で月3000円の積立をする場合、年会費は1080円で、購入手数料は一律2・5%なので1年積み立てると、1080円+3000円×2・5%×12カ月=1980円の手数料になる。

 月々3000円の積立なら1年で3万6000円なのですが、ここから1980円の手数料が引かれるということ。3万6000円に対して1980円の手数料を支払うということは、手数料が5・5%ということで決して安くはない。

 さらに、会社によっては、そのほかに「金」の保管代がかかるところもあります。

 そもそも「金」という商品は、買値と売値が違います。例えば、2017年6月7日のレートで見ると、金1グラムの買値は4952円、売値は4867円で、85円の差がありますが、これは税金と手数料。こうしたものも考慮すると、買った時よりも1割以上価格が上がっていないと、「トクだった」ということにはならないでしょう。

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