「ユリノミクス」は「ユリコのミス」… 内実を伴わない“希望の党”政策
〈政治に希望を〉…。まあ許そう。〈世界に希望を〉……。我慢して許そう。〈地球に希望を〉………。さすがにいい加減にしてほしい。そんな大それたことを真顔で言うのが許されるのは神様か、さもなくば宇宙戦艦ヤマトの乗組員だけである。だが、これは漫画の世界の話ではなく、希望の党の政策の惹句なのだ。
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〈世界が平和になりますように〉
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小学生の作文ならば、「そうなったらいいですね」と先生から花丸をもらえるかもしれないが、大人がこんなレポートを書いたら笑いものになるのは当然だ。誰も反対しようがなく、それはすなわち何も言っていないに等しくて中身がないからである。
〈花粉症ゼロを目指します〉
そりゃ目指すのはいいし誰も止めやしないけど、やはり「そうなったらいいですね」としか言いようがない。つまり中身がないのだ。この小学生の作文並みのスローガンを恥じらいもなく掲げたのが希望の党である。
10月6日、同党代表の小池氏は、総選挙に向けて「ユリノミクス」と称した経済政策などを発表した。その中のひとつが〈地球に希望を〉であり〈花粉症ゼロ〉である。いい歳した大人がひねり出したのがこの「小学生作文」だったことが、同党の「実力」を物語っていると言えよう。
「希望の党の政策は、民主党政権の政策に似ています。一言で言うと、株価の低迷を招いた、企業に厳しい『アンチビジネス』政策ですね」
と、あるシンクタンクのエコノミストは否定的に見る。
「例えば、新たな財源として大企業の内部留保に課税することを謳(うた)っていますが、これでは企業拠点の海外移転を促進することにつながりかねず、実現可能性は乏しい。民主党政権の子ども手当が、大衆への聞こえは良いものの財源が追い付かず続かなかったことを思い出します。花粉症ゼロにいたっては木を全部伐採するのか、花粉症治療を全国民無償化するのか……」
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