データ改竄「神戸製鋼」に天下っていた元「経産次官」

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 神戸製鋼所のデータ改竄“汚染”が拡大している。アルミ製材のみならず、自動車部品に使用される鉄粉や特殊鋼、ステンレス鋼線などでも“犯行”が明らかになり、すべての納入先企業が危機感を抱いている。当然、経産省はオカンムリ。神戸製鋼には、当の経産省の元事務次官が天下っていたはずだが、さて一体何をしていたのか。

「公正な取引を揺るがし、日本の製造業全体にかかわる問題で、非常に重く受け止めている」

 神戸製鋼のデータ改竄問題を受けて、経産省の多田明弘製造産業局長はこう怒りをあらわにした。経産省の中堅官僚によれば、

「多田さんが怒るのも無理はありません。神戸製鋼は9月28日に経産省へデータの改竄を報告しましたが、実は経産省より早く大手製造メーカーへ報告していたのです。それが多田さんの耳に入り、“面子を潰された”と漏らしていました」

 その上、神戸製鋼は経産省にはアルミ製材と鉄粉のデータ偽装を報告していたにもかかわらず、10月8日の記者会見では鉄粉の改竄を公にしなかったのだ。全国紙の経済部記者がいうには、

「12日に川崎博也会長兼社長が初めて記者団に対応して、その場で“鉄鋼事業で不正はない”と明言したものの、翌日の会見では前言を翻して、鉄鋼事業でもデータ改竄があったことを認めたのです。経産省出身の北畑さんがいながら、なぜこんなにチグハグな対応になったのでしょう」(同)

 北畑(きたばた)さんとは2006年から2年間経産省の事務次官で、現在、神戸製鋼の社外取締役を務める北畑隆生氏(67)を指す。現役時代は切れ者として知られた一方、デイトレードを行う個人投資家に対して“最も堕落した株主の典型。馬鹿で浮気で無責任だから、議決権を与える必要はない”と発言して物議を醸した過去もある。

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