黒柳徹子、骨折手術から10日で復帰 84歳“回復力”の秘密

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重症化しない

 黒柳は右足大腿骨のどの部分を骨折したのかについても明かしていないが、

「おそらく、一番弱い股関節の部分が折れる大腿骨頸部骨折でしょう。この骨折をすると3割の人が寝たきりになってしまい、1年以内に亡くなる、というデータがあります」(和歌山県立医科大学リハビリテーション医学講座の田島文博教授)

 寝たきり、死に直結するそんな“怖い骨折”からたった10日で仕事復帰し、すでに歩けるようになってもいるという黒柳。

「その回復のスピードは、標準からすると早い方だと思います」(同)

 では、何がその「回復力」を養ったのか。黒柳が寝る前に50回のスクワットを日課にしていることはよく知られているが、

「そのように毎日運動して、一定の筋肉量が保たれている黒柳さんのような方は、やはり普通の方より回復するのが早いです」(徳島大学先端酵素学研究所の親泊(おやどまり)政一教授)

 さらに、筋肉からは、様々な効能が期待出来る“夢の万能ホルモン”が分泌される。本誌(「週刊新潮」)でも以前紹介した「マイオカイン」だ。

「黒柳さんのように毎日運動している人はマイオカインが十分に分泌されているので骨折しても重症化せず、健康が保たれた、と見ることもできます」(同)

 先の田島教授が言う。

「高齢者が骨折をすると、意味不明のことを言って暴れたりする譫妄(せんもう)状態に陥ることがあります。黒柳さんは日ごろのスクワットにより、筋肉からマイオカインの一種であるBDNF(脳由来神経栄養因子)が十分に分泌されており、おかげで譫妄を起こさずに済んだのかもしれません」

 高齢者にとって筋肉の維持がいかに大事か。黒柳は身を以てそれを証明してくれたというわけだ。

週刊新潮 2017年10月12日神無月増大号掲載

ワイド特集「秋霜烈日」より

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