政界家なき子に終止符「佐藤ゆかり」の「二階幹事長」爺殺し

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“政界渡り鳥”が永田町で旋風を巻き起こすなか、さしずめ“政界家なき子”といったところのこの人は、ラスボスに媚を売ったすえに、ようやく落ち着ける居場所を見つけた。

 2005年の初当選以来、佐藤ゆかり代議士(56)は、岐阜、東京、参院比例、山形と渡り歩き、目下、大阪11区(枚方市、交野市)を地盤にしている。ところが、永田町きってのトラブルメーカーだけに、地元でも枚方支部長の出来成元(できしげちか)前大阪府議と党の運営を巡って対立し、訴訟合戦を繰り広げていた。

 政治部記者によれば、

「佐藤さんは、実質3回生なのに副大臣にもなれないのは無派閥が原因だと二階派入りを熱望した。そこで、二階俊博幹事長や派閥の重鎮である河村建夫元官房長官を頻繁に訪ねては泣きついていました。挙げ句、出来さんを抑えるのも、その2人に頼ったのです」

 9月14日、出来前府議は河村元官房長官から東京・赤坂の料亭に呼び出されたという。

「そこには、河村さんのほかに二階さんもいて、“佐藤さんが二階派に入りたがっている。ついては、訴訟を取り下げてもらえないか”と言ってきた。さすがに幹事長からの要請は断れず、出来さんは“わかりました”と了承するしかなかったそうです」(大阪府連関係者)

 その結果、佐藤代議士は21日、念願の二階派入りを果たし、地元とのトラブルも解消したため、次の公認も確実なものにした。

 巧みな爺殺しが、一挙両得に繋がったわけだ。

2017年10月5日号掲載

特集「嘘と恨みと私利私欲 落としたい『政治屋』」より

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