日本人を狙う「北朝鮮プロパガンダ誌」核・ミサイル開発“大讃美”特集の唖然
ミサイル大特集の異様
《「北朝鮮は怖い国」――。耳に慣れてしまったこのフレーズは、一体、誰の言葉だろう》
《数十年に及んで米国に脅かされながらも自国を守り人民の自主性を実現すべく自強力と一心団結の力で屈強な国防力・軍事武器を生み出したのだ》
《世界最強とうたわれる水爆を自国の知識・技術・力だけで開発・試験成功させた。共和国が世界6大水爆保有国として名を連ねたことを米国も認めている。最強の核抑止力を保持した共和国は、世界の力学的構図を完全に変えた》
これがプロパガンダ記事と言えばそれまでだが、こんな特集を組むから「怖い国」と思われてしまうという逆説は、誰の心にも浮かぶだろう。
他にも、「地対地中長距離弾道弾『北極星―2』型」や「精密操縦誘導ロケット」、「新型反航空迎撃武器」、「地対艦海上巡航ロケット」の写真が並べられ、「他国から共和国を守る 陸 空 海 鉄壁のディフェンダー」という見出しがつけられたページもある。カラー写真が意外に鮮明で、だからこそ不気味な印象を与える誌面となっている。
興味深いのは「今、知りたいウリナラ事情Q&A」とのページだ。普通の人間なら正論と思う質問に対して、北朝鮮らしい独善的な回答が行われるというものだ。
《Q1・近年、共和国が軍事力を強化しているのはなぜ?》
《A 米国の脅威から自国を守るためには軍事力の強化が必須》
《Q2・自衛とは言っても核開発は度が過ぎているのでは?》
《A 度が過ぎる脅威から解放されるにはやむを得ない選択》
《Q3・国家予算の大部分を占める軍事費を生活に回すべきじゃ?》
《A 国がなくなれば生活はおろか命すら守れない》
《Q4・共和国は本当のところ、何をしようとしているのか?》
《A 国がなければ自主性も守れないという教訓を実践している》
[2/4ページ]