進路表明「清宮幸太郎」行間ににじむ“意中の球団”
野茂英雄の8球団を凌ぐドラフト史上最多の重複指名が期待される早実・清宮幸太郎(18)が9月22日、プロ志望を表明した。
「7月頃まで“早大進学が濃厚”と言われていました」
と大手紙デスクが語る。
「記者会見で“U-18W杯後に決めた”と言っていましたが、日本代表でクリーンナップを組んだ履正社の安田や広陵の中村といったプロ志望のライバルたちを目の当たりにして、のんびり進学している場合じゃないと危機感を持ったのでしょう。生涯に投げられる球数が決まっていると言われる投手と違って、打者はいろんな投手の投球を見て成長する。大学のヘボ投手の球を打って喜んでいる暇があったら一球でも多くプロの投手の球筋を見ておいた方がいい。賢明な選択です」
プロに行くことが決まった以上、次なる関心は“どのユニホームを着るか”だ。
清宮は意中の球団を明かしていない。会見でも、“12球団OKか?”という質問には、
〈まあ……あの……自分を厳しく指導してくれて、成長させていただける球団に行きたいと思います〉
と言葉を濁した。これは、
「つまり、球団によっては“NO”もある、という余地を残しています」
そして、会見での彼の発言の行間を読んでいくと、“意中の球団”が浮き彫りになってくる。
ポイントは主に3点。
まずは、前述した〈自分を成長させていただける球団〉。これは、“きちんと若手を育成している球団”と読み替えることができる。
「父・克幸さんの方針ですね。ラグビーの強豪・ヤマハで監督を務め、“父ではなく指導者として息子に助言した”という克幸さんが最も重視している条件と言われています」
育成に定評があるのは、日本ハムやソフトバンクなど。逆に、“松井2世”と期待された大田泰示を育てきれずに昨オフ、日ハムに放出した巨人はマイナス査定必至。新人の年俸を2年目から平気で下げるなど、アマ球界で“ブラック”認定されている中日は論外なのだそうだ。
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