SPEED辞任「橋本健・元市議」が神戸地検に白旗を掲げる理由
歯科医師としての立場は?
橋本氏は歯科医師だ。医師や歯科医師が犯罪などの不祥事に手を染めた場合、基本的には厚生労働省に設置されている医道審議会医道分科会が審査を行い、医師免許の取り消しや、医業停止などの処分を下す。
具体的に見てみよう。例えば16年9月には、
<免許取り消し>
東京都千代田区、秋葉原眼科・歯科、木村憲治(69)準強制わいせつ
<医業停止3年>
東京都世田谷区、自衛隊中央病院、福森崇之(35)麻薬及び向精神薬取締法違反など
大阪府吹田市、大阪大病院、加藤喜久(35)麻薬及び向精神薬取締法違反
東京都目黒区、リコクリニックなど、脇坂英理子(37)詐欺
といった具合だ。最後の脇坂氏は毎夜のホスト通いを公言し、話題となった女医だ。ご記憶の方も多いだろう。
報道をチェックすると、やはり大半は判決が確定してから処分が下る、というのが一般的のようだ。念のために厚労省に取材すると「確定判決が出る前に処分が下されたケースもある」との回答だったが、やはりレアケースと言っていいだろう。
よほど医道審議会が橋本氏に厳罰を下したいのならともかく、処分は判決が確定してからと考えていい。ならば起訴猶予だったり、不起訴ならば、橋本氏は歯科医師を堂々と続けられることになる。検察に白旗を掲げているのは、この辺りに理由がありそうだ。
[4/4ページ]