小池都知事、季節外れの「記者懇談会」でマスコミ懐柔 狙いは

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今回は上機嫌

 実は先月30日、小池知事がある報道を巡って、怒りを顕わにする場面があったという。

 別の記者が続ける。

「この日、都議一人につき月額60万円が支給された昨年度の政務活動費に関して、収支報告書が公表されました。これを受けて毎日新聞が夕刊で、自民から都民ファーストに移った2人の都議が飲食代に使っていたことを指摘した」

 都民ファーストが7月の都議選で、「政務活動費による飲食禁止」を公約に掲げていたからだ。

「すると小池さんは、ぶら下がり会見で、毎日の記者に“元自民だと見出しに書かれていない”と突っかかった。結局、訂正されましたが、都民ファーストについて質問されると、自分は関係がないかのように“野田数代表に聞いて”と言う小池さんが、ネガティブな記事を書かれた時だけ都民ファーストに肩入れすることに、皆、納得していませんでした」(同)

 この一件もあったので、信頼関係の修復が急務だったのだろうか。

「小池さんは、昨年末の懇談会の時は体調を崩し、酒も飲まずにすぐに帰りましたが、今回は上機嫌で、まるまる1時間いた。記者たちは、何言ってるんだろうという感じで挨拶を聞いていましたけどね……」(同)

 小池知事が記者に放った「一投」は、「ストライクゾーン」には届かなかった。

週刊新潮 2017年9月21日菊咲月増大号掲載

ワイド特集「一葉落ちて天下の秋を知らず」より

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