“洗脳不倫”教授を放置… 女子学生の人生を狂わせた「慶応大学」の経営責任

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「コメントできないって言ってるの!」

 イスラム法学者の奥田教授が自らの“罪状”を知らぬわけもなかろう。9月3日、ヨルダンから成田に着いたところを直撃すると、

「いえいえ、待ってくださいよ……。そういう認識はありませんけど……。考えがあってやってることですが、誤解されやすい格好になっているのがね……。そういう誤解を持たれるのは当然なのかな」

 当初はそう、のらりくらり答えていたが、大学に電話すると言って10分ほど話し込むと、その後は、

「一切ノーコメントということで。コメントできないって言ってるの!」

 の一点張り。その日の夜、自宅前でも、翌日、SFC(慶応義塾大学湘南藤沢キャンパス)でも、「ノーコメント」にせいぜい「疲れてんだよ」と加える程度だった。

 代わりに慶応義塾広報室は真摯に答えるか。だが、

「大学としても調査ならびに当該教員への対応を継続して行っております、学生およびご両親に対しても、当初より大学としてできる限り真摯に対応をさせていただいておりますが、現在対応中の案件であり、これ以上の詳細は回答を控えさせていただきます」

 と書面で回答した。この大学にして、この教授あり。真摯に答える代わりに、不誠実さに両親が困りはてた対応を、「できる限り真摯」と自画自賛する慶応義塾大学の感覚は、どれだけ世間と隔絶していることか。現実は洗脳問題に詳しい紀藤正樹弁護士が、

「その先生を徹底的に糾弾しないかぎり、娘さんはすぐに先生のところに戻ってしまうでしょう」

 と、懸念を表明するほど深刻なはずである。

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