金本監督を悩ます、2000安打「鳥谷敬」事情

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 阪神・鳥谷敬(36)が2000安打を達成した。メジャーの青木宣親(35)を含め今季4人目となると、正直なところ有難みが薄れる。

「彼がこれまで獲得したタイトルは2011年の最高出塁率のみ。名遊撃手ではありますが、大打者という印象はないですよね」

 大手紙デスクが苦笑する。

「結局、長く続けてさえいれば達成可能な記録ということですよね。もちろん、それはそれで凄いことではあるのですが……」

 そう、鳥谷はルーキーイヤーの04年9月から13年間、1試合も休まず出場を続けているのだ。9月10日現在、1879試合は歴代2位。1位は元広島・衣笠祥雄氏の2215試合だが、このままいけば3年後にこの大記録を抜く。

「これが近々、金本監督にとって重い足枷にならなければいいんですが……」

 どういうことか。

「鳥谷は昨季、28打席連続無安打に陥るなど大スランプに喘ぎました。でも、他ならぬ金本監督自身が、無理して使い続けてもらったおかげで連続試合フルイニング出場の世界記録を樹立できた人物。なので、鳥谷を外すべきか、相当悩みに悩んだようです」

 7月、遂に鳥谷はスタメンから外され、連続試合フルイニング出場は667試合で途切れた。だが、

「連続試合出場だけは守ろうと、無理矢理でも代打などの起用は続けました」

 今季の鳥谷は、三塁コンバートが奏功し、打率3割と好調だ。しかし、

「またいつスランプに陥らないとも限らない。監督にとって3年目の来季は勝負の年ですが、“名球会”という余計な勲章をぶら下げた鳥谷の処遇には、より一層気を遣わざるを得ない」

 トリ越し苦労にならなきゃいいけど。

週刊新潮 2017年9月21日菊咲月増大号掲載

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