「やすらぎの郷」最終章 “故・大原麗子”のサプライズ

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 4月にスタートした昼のシニアドラマ「やすらぎの郷」(テレ朝系)もいよいよ終盤である。

 放送開始前から、石坂浩二(76)と元妻・浅丘ルリ子(77)、元カノ・加賀まりこ(73)の共演が話題を呼んでいたものの、いざフタを開ければ、当人たちへの当て書きとしか思えぬ台詞や、脚本の倉本聰(82)の本音(テレビの現状批判など)がちりばめられた際どい内容。6月には野際陽子(享年81・今も出演中)が本当に亡くなってしまったり、浅丘の元カレ(松井誠)も出演したりと、現実と創作の入り交じったサプライズ満載のドラマである。

 そろそろ大団円に向かって落ち着くかと思えば、まだ弾は残っていた――。

「テレビ界に貢献した人だけが無料で入居出来る“やすらぎの郷”のオーナーが、なぜこの老人ホームを作ったのかが明かされます。それが2人の女優のためだというのです。その内の1人が憧れの大女優・九条摂子(八千草薫=86)というのは劇中からも想像出来るのですが、もう1人の女優というのが、第2話の会話の中で名前が出た大道洋子というかつての人気女優です」(関係者)

 それが仕事を干され、アパートで1人死んでいたのをきっかけに、芸能人の末路を考え始めたというのだ。そのモデルとは?

「大原麗子さんですよ。倉本さんは1979年に放送された『たとえば、愛』というTBSのドラマで彼女を主役(九条冬子役)に起用し、作品も彼女のことも非常に気に入っていた。それだけに、彼女の孤独死には心を痛めていました」(倉本氏に近しい関係者)

 事実、脚本にはこうある。

「市川崑さんの撮った有名なウィスキーのCMがあったよなァ」

「うン」

「あン時の洋子はたまんなかった」 

※CMの声「すこし愛してながーく愛して」――。

 声がどう使用されるかは不明だが、倉本氏は大原のために、「やすらぎの郷」を書いたのかも知れない。

週刊新潮 2017年9月28日号掲載

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