青木宣親の“最低年俸”メッツ移籍 今季3球団目

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〈無事引っ越しが終わりました。(略)気持ち的に落ち着きました〉

 青木宣親の妻、佐知夫人の8月24日付ブログである。

 青木は今季、新天地のヒューストン・アストロズで開幕を迎えたが、7月31日、トロント・ブルージェイズにトレードに出された。

「元々アストロズは外野手がダブついていた上、将来の主砲と期待される大型新人外野手をメジャー昇格させることに。一方、ブルージェイズはトップバッターが不振で、出塁率が高い青木に白羽の矢を立てた」

 とメジャーリーグ研究家の友成那智氏が解説する。

 冒頭で佐知夫人が“引っ越した”というのはこのトロント。国がアメリカからカナダに変わることもあり、部屋探しやら子供たちの転校手続きやらとかく面倒な引っ越しだったらしい。

 ところが、ブログにアップした4日後の28日、青木は戦力外、つまりクビを言い渡されてしまった。

「ポストシーズン進出の可能性がなくなったブルージェイズは、来季に向けて若手を積極登用することに。35歳の青木の出る幕はなくなりました」

 だが、捨てる神あれば拾う神あり。9月2日、今度はニューヨーク・メッツが青木の獲得を発表した。

「メッツは8月末に外野手が相次ぎ故障者リスト入り。マイナーにもいい外野手がいなかった。いくら消化試合とはいえ、誰かは守らせないといけませんから」

“最低年俸”の日割りと報じられているが、9月分は既にブルージェイズが支払済みで、青木にもメッツにも“美味しい”契約だった。

 ちなみに、メッツで7球団目となる青木は、ア・ナ両リーグの東・中・西、全地区を渡り歩いた最初の日本人選手ということになる。

 さて、来季はいずこへ?

「メジャーでは30代半ばから急に冷遇される。岩村も井口も福留もそうでした。青木は彼らより数字が良いとはいえ、厳しいです」

 奥さま、ご帰国の準備を。

週刊新潮 2017年9月14日号掲載

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