高木毅・元復興相のパンツ泥棒疑惑、自民党福井県連が事実認定の衝撃
「パンツ泥棒大臣」と言えば、ご存じの通り、高木毅・元復興相(61・福井2区)だ。『週刊新潮』は2015年の大臣就任後、関係者の証言から、高木氏が女性宅に忍び込み下着を物色中、駆け付けた警官に取り押さえられたと指摘してきた。しかしながら、ご本人は一貫して事実関係そのものを否定している。
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そして8月31日、自民党の国会議員、その全員に封書が届けられた。「自由民主党 福井県支部連合会」の公式な封筒が使われている。この中に収められていた1つの文書が、今も永田町で静かな話題になっている。関係者が声を潜める。
「同封されていたのは、2つの文書です。1つは参院選で行われた合区を解消させるため、憲法改正を行うという試案。もう1つは高木氏の下着泥棒に関する調査報告と、その前後に報道された地元紙などの記事でした」
最初の方は何も問題ない。16年の参院選では1票の格差を縮めるため、鳥取と島根、徳島と高知の選挙区が合区となり、2選挙区になった。次は福井選挙区が合区の対象になるという観測は根強く、それに反対を表明したわけだ。
■下着泥棒疑惑を、県連が事実と認定
注目を集めているのは、もちろん後者の方だ。この文書の内容を要約すると、
▼高木氏の下着泥棒疑惑について、県連は民間調査会社に委託した調査費を含む2016年収支決算を了承した。調査では、下着泥棒に関する「複数の事案」が確認できた
▼1月18日に佐藤勉・衆院議院運営委員長(65・栃木4区)が「県連による調査はなかったと、党は認識している」と発言したとする報道は虚偽であることが明確になった
という2点になる。「報道は虚偽」とは、まだるっこしい表現だが、要するに県連は「高木氏が嘘をついている」と発表したわけだ。高木氏は一貫して、下着泥棒の事実を否定している。
こんな文書を一体、誰が送ったのか。永田町では「何らかの方法で県連の封筒を入手したか、封書を偽装して、根も葉もない怪文書をばらまいた可能性も否定できない」との声もあったそうだが、前出の関係者が明かす。
「福井県連の会長は、衆院議員で比例北陸信越ブロック選出の山本拓さんです。この山本さんが封書を郵送したと考えて間違いないでしょう。福井3区が13年に廃止となり、旧3区だった高木さんが福井2区、旧2区だった山本さんが比例に回りました。しかし地盤を奪われた山本さんの怒りは激しく、いまだに党の決定に納得していません。この秋に衆院が解散されるという予測も根強いものがあります。山本さんは総選挙に備え、高木さんの過去を事実だったと指摘、『自分こそが小選挙区の候補にふさわしい』『高木では女性票が全て、野党候補に流れてしまう』と訴えているのでしょう」
文書の内容自体は、高木氏の嘘を暴いたという点で高く評価できるのだ。しかしながら、相当に生臭い話になってきた。関係者が続ける。
「高木さんの犯罪が風化してしまうのは看過できないにしても、山本さんの行動も問題だらけです。議員の悪行を暴いたとはいえ、要するに政敵のスキャンダル。県連の封筒を使って配布する内容ではありません。そもそも県民の税金で探偵会社に調査を依頼したこと自体、賛成する有権者ばかりだとは思えません」
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