小池都知事「野田数」特別秘書、“年収1400万円”は適切?

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権限を利用

 一人二役をこなす野田氏は、どんな働きぶりなのか。

「今年1月に都民ファーストの代表に就くと、夏の都議選までは、選挙対策が主な仕事でした」

 とは、都政担当記者。

「公明党との協力関係を築いたり、自民党や民進党から候補者を引き抜いてきたりすることに奔走していました。都議選の間、一時的に小池さんが代表になりましたが、それを引き継ぐと都民ファーストのマネジメントに取り組んでいる。その一つが、所属する議員がブログやツイッターなどで発言することを制限したり、個別の判断で報道機関の取材に応じることを禁止したりすることでした」

 しかも、野田氏は都民ファーストの勢力拡大に、特別秘書としての権限を利用していたことがあった。

「例えば、業界団体の代表と面会するときや、振興予算が増大することになった多摩地区の首長から予算要望をヒアリングする場などで、都議選での応援を要請していました。巨額の予算を握る小池都知事の名代としての立場で迫られたら、相手は断れるはずもありません」(同)

 つまり、その場その場で2つの顔を使い分け、ご都合主義というほかない。

 そこで、小池都知事に野田氏の給与額が適切なのかと聞いたところ、

「特別秘書は、都政運営の全般にわたり、場所や時間を問わず、知事からの命により職務を遂行し、その状況を適宜知事に報告しており、こうした職務遂行に対して、給与を支払っています」

 と、文書で回答。

 小池都知事が都政の透明化を図るなら、側近のブラックボックスも開けるべきなのだ。

週刊新潮 2017年9月7日号掲載

ワイド特集「天つたふ日ぞ 楽しからずや」より

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