世界に1台のフェラーリ、日本の納屋で発見 競売へ

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 世界にたった1台のフェラーリ365GTB/4を、岐阜県内の納屋で発見!

 車好きを唸らせるニュースがネットを駆け巡っている。ソースは高額美術品のオークションで有名なサザビーズが運営する、高級車、ビンテージカーのオークション、RMサザビーズ。

 9月9日にイタリアで開催されるオークションのカタログによれば、1969年製の365GTBは、1200台以上生産された同車の中でも、レース用に数台作られたアルミ製ボディで公道を走れる唯一のもの。それが岐阜の納屋で40年近く放ったらかしの状態で見つかったという。

 おまけに日本の“マニア誌”「カーグラフィック」(72年1月号)にも掲載された、とある。編集部に聞くと、

「確かに総アルミの365は掲載されているのですが」

 何だか歯切れが悪い。

「微妙に違うんです。グリル内にフォグランプ、助手席グローブボックス下にクーラーが付け足されているのは大目に見ても、ハンドルの形状が替わっている。当時ですから相当なマニアの方が購入されたものでしょうが、こんな事をするだろうか。個体が違うのではないかと……」(同)

 当時の記事には、スーパーカーブームの頃に名を馳せた横浜のシーサイドモーターが輸入したとある。同社はすでにないが、最後の営業部長だった、鞍和彦氏(現キャステルオートサービス社長)が振り返る。

「72年に入れたという書類は覚えているよ。だけど私が入社したのは74年。当時はまだメンテナンス出来るところは少ないから、近くに所有者がいればウチに持ってきただろうけど、見たことがないんだよ」

 岐阜の欧州車販売店は、

「20年以上前から365が眠っているという噂はあった。だけど見た人はいないし、本気にしていなかった」

 マニアの1人が言う。

「その筋でも有名なコレクターが数年前に亡くなり、車は息子さんに。しかし車に全く興味がなく競売にかけた、といわれています」

 40年分の埃を払えば真実は明らかになるのだろうか。オークションは140万ユーロ(約1億8000万円)からスタートする。

週刊新潮 2017年9月14日号掲載

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