メルカリ、“盗品防止”の要請を一蹴 1000億円超上場も問われる姿勢
警察庁の要請を一蹴
メルカリにスポットライトが当たってしまうのは、業界のトップということもあるが、そもそも同社の体質が問題と指摘するのは、当のメルカリ関係者だ。
「メルカリはオークションサイトではなく単に売買の場を提供しているだけという立場から『競売業』を規制している古物営業法の適用外にあります。しかし、この7月、違法出品を懸念した警察庁の情報技術犯罪対策課(通称・サイバー犯罪対策課)からメルカリに対し“盗品の出品防止のため、古物営業法に準じて本人確認を強化してほしい”という趣旨の要請を出していたのです」
ようするに、他のサイト同様、電話番号だけでなく身分証による確認もしろということだが、
「ところが、メルカリ側は1週間後に“盗品取引の防止と本人確認の強化との間に、どんな相関関係があるのか分からない。統計データを精査する必要がある”と言い訳して要請を蹴ってしまったのです」(同)
これでは法令遵守より儲けを優先していると言われても仕方ない。
先の後東氏も言うのだ。
「当社としては裁判に備えてメルカリに対し(万引きした本を出品した)女性の出品記録の全データの開示を要求しています。これに対して先方が答えてきたのは、“出品者が出している商品のうち、どれが盗まれたものか教えてほしい”という呑気なもの。そもそも、盗まれた品物を特定するために開示請求しているというのに、メルカリの姿勢が疑われます」
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