石破茂、「支援する会」発足も党要職から外される “反安倍”バトル

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 来年の自民党総裁選へ向け、鼻息荒い石破茂元地方創生相に、自派閥以外の“援軍”が現れた。

 8月26日、大阪の地方議員が集まり、次期総裁選で石破氏を支援する会が立ち上がったのである。

 政治部デスクが言う。

「府議や市議など、自民の地方議員が11人集まり、会合に招かれた石破さんを、『私たちは支持する。総裁は代わってほしい』と激励。石破さんは嬉しそうに、『国会議員の票も取っていきたい』と意気込んでいました」

 早くも地方票を11票確保したわけだが、

「これを機に、石破支持の動きが全国に広がっていくかどうかは、怪しいですね」

 とは、自民党幹部議員。

「会が立ち上がった場所がポイントです。大阪では、日本維新の会の勢力がいまだに強く、自民党の存在感はほとんどありません」

 その一方で、

「安倍総理や菅さんなど官邸と維新の距離はいまだに近いまま。反安倍を標榜する石破さんを支持することで、不満を表明したかったということですよ」(同)

 無論、支持者拡大の運動は緒に就いたばかり。

「でも、党内で彼の存在感はここにきて、いよいよ希薄になってきましたね」

 とは、先のデスク。

「石破さんはこれまで、党総務会の一員だったのですが、8月末の人事で、外れてしまいました」

 総務会といえば、提出する法案から党則にいたるまで、党内で決定する事項を審議する“最高意思決定機関”。

「その場で、党の方針とは違う意見を発信することが彼にとって大切だった。メディアで語るのとは重みが違いますからね。ところが、人事権を持つ安倍さんが、目障りな彼を、そこからさえも締め出したのです」(同)

“ガチンコバトル”は、既に始まっていた――。

週刊新潮 2017年9月7日号掲載

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