安倍官邸と二階幹事長に不協和音… “側近”人事めぐり

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 季節外れの長雨のごとく、ここ永田町でも両者の上にはすっきりしない曇天が垂れ込めている。

 安倍総理の側近人事を巡って、自民党の二階俊博幹事長(78)との間に軋轢が生まれているという。

「16日、前首相補佐官の河井克行衆院議員が党総裁外交特別補佐なる新設の役職に就いたことが明らかになったのですが」

 と、政治部デスク。

「河井氏は米外交に強く、トランプ大統領就任前には、安倍総理の命でいち早く渡米したお気に入り。聞いたことのない役職に就いたので、話題になりました」

 党関係者が補足する。

「実は補佐官を外された河井さんは、党の外交を司る国際局長を熱望していました。しかし、すでにそのポストは決まっていたので、安倍総理に“外交をやりたい”と直談判したのです」

 泣きつかれた総理が用意したのが先のポスト。これに不満を示したのが、二階幹事長とその周辺だ。

「事前に知らされていなかった上、何をするポストかもよく分からない。そもそも、他の“側近”人事にも二階さんは怒っているんですよ」(同)

 その一人が、加計問題でミソをつけた萩生田光一前官房副長官の処遇だった。

「総理の意向で幹事長に次ぐ幹事長代行に就任しました。これは二階さんの側近である林幹雄幹事長代理よりも上のポストで、党務や党外交で二階さんの好き勝手にはさせない、といういわばお目付役です。記者が二階さんにオフレコで“萩生田さんがサポートすると話していますが”と質問すると、“そんなのウソに決まっているだろ”と凄んでいました」(先のデスク)

 二階氏の怒りは収まりそうになく、

「二階派の子飼いで無所属の長崎幸太郎代議士の復党が難航していることにもイラついています。そこで、まずは自民党会派に入れるべく、党役員らの了承を取ろうとしています」(同)

 おともだちが大事という点は共通している。

週刊新潮 2017年8月31日秋風月増大号掲載

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