大地震で「倒壊する家 しない家」その違いとは?

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 大震災の後には必ず大きな余震がやってくる。最初の地震に耐えられた家も、さらなる余震であえなく倒壊……。どちらも耐震基準を満たしているはずなのに、倒壊した家、しない家、それを分けたポイントはなんだったのか?

大きな余震は何度も起こる

 今年も防災の日がやってくる。防災の日は1923年に起こった関東大震災の発生日であることにちなんで9月1日と決められた。関東大震災はマグニチュード8前後の大地震で190万人が被災、10万人以上が亡くなったとされている。

 しかし当時の記録は混乱のなかまとめられたもので、被害状況の詳細は現代ほどはっきりとしたものではなかった。地震そのものについてもそうだ。地震発生直後に麹町にあった中央気象台本館が消失し、残された人々の証言のみが頼りだった。

 関東大震災の本震から数分後、震度6程度の余震が2度起きていたという。なかには余震のほうが本震よりも大きく揺れたと感じた人もいたと記録には残っている。

 大きな余震といえば昨年発生した熊本地震のことが思い起こされる。4月14日に発生した震度7の揺れに続き、震度7の余震がもう一度、6強の余震が2度、6弱が3度発生した。2011年に起きた東日本大震災でも本震で震度7を記録し、その後1カ月の間に6強が4度、6弱が3度起こっている。

耐震基準を満たしていても「倒壊」

 こうしたデータをあらためてみると、大きな地震の後には何度か同規模の余震が起こることを想定しなければならないことがわかる。現在の耐震基準は昭和56年に制定され、「震度5強程度の地震でほとんど損傷しないことに加えて、震度6強~7に達する程度の地震で倒壊・崩壊しないこと」を基準としている。しかしこれに適合していても、複数回起こる同規模の地震には耐えられるのだろうか?

 熊本地震で最も被害の大きかった益城町中心部では、耐震基準を満たした建物でも1042棟のうち80棟が倒壊している。

 では倒壊した建物と倒壊を免れた建物、その違いはどこにあったのだろう。まず第一に考えられるのは、建築法の根本的な古さの問題だ。

進化する建築法

 幾つかの震災を経て建設会社では研究が進み、耐震基準が設定されたころとは比べ物にならないくらい建築法は進化している。最近は一般の住宅でも、何度も試験を繰り返された末に開発された複数回の地震に耐えられる工法や構造が使われている。地震のエネルギーを熱に変換して逃がすことができるフレームを使用し、何度もの地震に耐える住宅を目指すメーカーもある。

 他にも基礎と建物の接合部分で、これまでは強いと思われていた工法が実は頼りなかったとの実例もあがっている。さらに施工の段階でしっかりとした施工技術者により作られているかも問題だ。

 建物が倒壊するパターンで多く見られるのが、柱と梁の接合部分が破断してしまうことによる倒壊だ。建物にとって最も大切な構造そのものを工場で生産することにより、施工技術者の技量によらず高い品質を目指しているメーカーもある。

 また築年数による経年劣化も考えられるだろう。政府による耐震改修促進法が施行されて以来、耐震診断も気軽に受けられるようになってきた。不安のある方は耐震改修支援センターのウェブサイトをチェックして建築士による診断を受けてみてはいかがだろう。

 住宅は末永い安心を得られるものでなければならない。また災害を乗り越え、子や孫に資産として残すためにも、優れた品質の住まいを建てることが重要だ。そのためには各住宅メーカーの最新工法を知り、信頼・安心できるパートナーをみつけることが大切だ。

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2017年8月31日掲載

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