血液一滴、3分で「がん」細胞面積を検査 「プロテオチップ」の超早期発見法

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“ステージ0”で対処

 同社は12年、昭和大から共同研究を持ちかけられ、2年後にチップが完成。がん患者と健常者の血清を提供して貰って調べたところ、100%の判別に成功した。

「ステージ1で発見して手術した場合、5年生存率は全てのがんで95%以上と言われています。画像診断では見つけにくい小さな段階からのがん関連物質を数値化し、超早期発見が可能となりました」(同)

 まさしく“ステージ0”で対処できるというのだ。実際に検査を導入している鳥取市の「よろずクリニック」に聞いたところ、

「40代の女性が『胃の調子が悪い』と来院し、プロテオ検査を受けてみるとC判定でした。上下腹部のCTを撮ったら、卵巣に4・5センチの腫瘍が見つかったのです。幸い良性でしたが、悪性化のおそれがあり腹腔鏡手術で除去しました。またコリンPET/CTという検査で前立腺に集積が発見された60代男性は生体検査を勧められたのですが、念のためプロテオ検査を受け、こちらもC判定。私が面談して生検を強く勧め、早期の前立腺がんと診断されました」(萬憲彰院長)

 実績は折り紙つきのようで、先の長谷川氏も、

「中国の大学やロシアの企業からも問い合わせがあり、業務提携を打診されました。ですが、まず国内での普及が先だと考え、お断りしています」

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