血液一滴、3分で「がん」細胞面積を検査 「プロテオチップ」の超早期発見法

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 神戸市のバイオベンチャー「マイテック」社が編み出した「プロテオチップ」は、わずか血液一滴、3分でがんの有無を診断する。「免疫細胞」に着目した超早期発見法である。同社の長谷川克之氏が言う。

「がん細胞が現れると、体内の免疫反応でがん細胞の自然死が起こり、ヌクレオソームというたんぱく質が血中に流れ出ます。私たちは、ヌクレオソームを引き寄せて結合し、かつ物質を光らせる効果のある『過酸化銀メソ結晶』を作り出しました。この物質を銅合金に固定したのがプロテオチップです」

 採取した血液の血清を垂らし、強く光ればがんのリスクが高いことになる。この検査では胃がんや大腸がん、すい臓がんなど固形がんについて、ABCの3段階でリスクスクリーニングを行う。全国30カ所で受診でき、費用はおよそ5万円。本誌(「週刊新潮」)の20代女性記者が受診してみたところ「6001」の数値とともにA判定、つまり異常なしとの結果がもたらされた。長谷川氏が解説する。

「がん細胞の面積が2万平方マイクロメートル未満ならばA、それ以上はB。そして3万以上はCとなります。6001という数値は、どんな検査を受けても、正真正銘の異常なしとなるレベルです」

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