うつ、高血圧、脳梗塞の原因…大病が潜む「スマホ猫背」の恐怖
もう1つのカギは「肩甲骨」
姿勢のもう1つのカギは肩甲骨だという。
「よく『姿勢をよくしてください』と言うと、背骨だけを真っ直ぐにしようとする人がいる。この時、肩甲骨をすぼめたままだと、猫背はなかなか元に戻りません(⑥)。背骨をコントロールしているのが肩甲骨。胸椎とも連動しているので、背骨を正しい位置に持ってくるには、肩甲骨が重要なのです。ここを後ろに引くよう心がけていると、自然と背中が伸びます(⑦)。お尻のほうにぐいっと落とすような感じでやってみてください」(同)
この感覚は、天井を見上げてみれば体感できる。首だけを使おうとすると胸椎が動かないため、しっかりと見られない。そこで肩甲骨を内側に引き寄せるようにすれば、真上まで目をやることが可能になる。
首都大学東京大学院人間健康科学研究科の竹井仁教授(医学博士・理学療法士)も、こう言うのだ。
「椅子の背もたれに背中をつけながら、お尻を前に滑らせて、骨盤にある仙骨という骨の上に体重を乗せる『仙骨座り』(⑧)も、猫背(⑨)を助長します。この姿勢は楽かもしれませんが、体調不良の原因となり、実年齢よりも老けて見られてしまう。いいことはありません」
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(下)へつづく
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