「高血圧」に効くお手軽健康法 血管マッサージ&ゾンビ体操で“血管ほぐし”

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血管が開く「ゾンビ体操」

 そんな中、オリジナルの体操を編み出したのは、池谷医院の池谷敏郎院長(循環器専門医)である。

「血圧を下げるためには血管を開かせる必要があります。位置を変えずジョギングするように体を上下させ、子どもがイヤイヤをするように肩と腕の力を抜き、前後にぶらぶらと揺すります。これでリラックスでき、血の巡りもよくなります」

 これを1分続けたのち、30秒ほど足踏みをする。

「ここでは行進するように腕を前後に振ります。以上を3回1セットとし、1日3セット行なうと、30分のウオーキングと同じ有酸素運動となります。私はこれを『ゾンビ体操』と名付けました」

 折からの猛暑。が、実は血圧にとって“過ごしやすい時期”だと言うのは、大櫛陽一・東海大学名誉教授である。

「毛細血管が収縮して血圧が上がりやすくなる冬とは反対に、暑さで拡張して中心部の血圧は下がります。汗をかくので塩分も排出でき、治療中の人が降圧剤を減らすにはちょうどよい時期なのです」

 むろん自己判断は禁物だが、医師の処方箋を生活改善という「自前の薬」に切り替えるチャンスなのだ。

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週刊新潮 2017年8月10日号掲載

特集「長寿のカギ『血管』を蝕むサイレントキラー 『高血圧』の最新常識」より

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