元オリ「長谷川滋利」、49歳でゴルフ全米アマへ

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 ゴルフも達者なプロ野球の選手やOBの話はよく耳にするが、どうやら長谷川滋利氏がピカ一だ。「ゴルフ全米アマ出場」、そんな見出しがスポーツ紙に躍ったのは7月26日のこと。1997年、大リーグに移籍し、メジャーのマウンドに9年、通算517試合に登板した長谷川氏。引退後、NHKの解説者、オリックスのシニア・アドバイザーを務めていたのは知っていたが……。この8月1日で49歳である。

「アメリカに渡って、そうとうゴルフの腕前を上げたようですね。今はハンディ、プラス2で回っているんだとか。プロ並みですよ」

 とは、長谷川氏がオリックス時代、投手コーチを務めた野球解説者の山田久志氏。

 自らもハンディ3の腕前を持つ、同じく野球解説者の平松政次氏も、

「彼の投球スタイルは計算ずくで打ち取るもの。それはゴルフで必要な技術でもあります。それにしてもアマゴルファーの最高峰の本戦出場とは驚きです」

 と、喝采だ。

 長谷川氏はロサンゼルスに家を持ち、ゴルフの腕を磨き続けてきた。2015年からは地区のアマツアーに参戦し、今季は7戦4勝。

 そして迎えた24日、カリフォルニア州ミッションビエホCCでの予選会で、36ホール通算2アンダー、140で回り2位で、見事、本大会進出を決めたのだ。

「本戦で2位までに残れば、来年のマスターズ等メジャー大会の出場権が得られる。アマチュアにとっては知名度を得る唯一の道。最近は20代前半の選手たちがしのぎを削るタフな大会となっています。そんな中、元野球選手のアジア人という異色の存在が予選通過したのですから、注目を浴びるには十分だったでしょう」(在米ゴルフジャーナリスト・舩越園子氏)

 かつて松山英樹も挑み、結局、予選通過はかなわなかったという。

「将来、プロになりたい」――実は昨年、NHKサイトのコラムでそう明言していた。ということは、遠からずプロテストを経て50歳以上が有資格のシニアツアーに参戦しようという青写真だろうか。

 本戦は8月14日に始まる。

週刊新潮 2017年8月10日号掲載

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