内閣人事局がぶっ壊した霞が関の秩序 「森友記録」破棄の官僚も出世

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論功行賞

 最初に取り上げるのは、「我ら富士山、他は並びの山」と最強官庁を自負する財務省である。まず、学校法人「森友学園」への国有地売却問題を巡る国会答弁で、「記録は廃棄した」「電子データは自動的に消去される」などと、木で鼻をくくったように対応した佐川宣寿氏について。今夏、理財局長から国税庁長官へ栄達を果たしたが、財務省担当記者によると、

「理財局長からは4代続いての昇格ですが、佐川の場合、直前に関税局長を務めています。これは局長ポストの中で末席なんです。銀行局長や証券局長という役職があった大蔵省時代でさえ、省内では最も低く見られる立場で、以前なら関税局長で終わりでしょう。13年にこのポストから国税庁長官になった例はあるにせよ、あくまでもイレギュラー人事。さすがに佐川も理財局長で退官だと見ていたのですが……。あの国会答弁を官邸が諒とした、その論功行賞以外の何物でもありません」

 裏を返せば、安倍政権に刃向うとどうなるかわからない、その匕首(あいくち)を霞が関に突きつけたということになる。

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