好調「悦ちゃん」を支える名子役 80年前の連載小説
7月15日に始まった夏のNHK土曜時代ドラマが滑り出し好調のようである。
1936年から37年にかけて報知新聞に連載された獅子文六の小説が原作だ。
時は昭和10年、舞台は東京・銀座。おませな10歳の少女・悦子は、死別した妻が忘れられず荒んだ生活を送る父親の作詞家・碌太郎(ろくたろう)が心配でならない。父のため、後妻探しに奔走する悦ちゃんの姿が、ユーモアと哀感を交えて描かれる。
かつて「オール讀物」(文藝春秋)編集長を務めた評論家・藤野健一さんが言う。...