「世の中、何でもわかると思ったら、大間違いだ」ってここで言う? ラジオで爆笑の理由

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 夏休み真っ盛り。子ども関係のイベントや特別番組も目白押しだ。

 7月24日から始まった、NHKラジオ夏休み子ども科学電話相談もその一つで、子どもからの質問に、昆虫、宇宙、植物、ロボットなど各界のトップ研究者たちが複数、日替わりで登場。毎日、真剣に、かつわかりやすく答えるため、大人のファンも多い。その第1期最終回にあたる8月4日の回答予定者が発表された途端「神回」とネットで話題になった。

 この日の回答者は『昆虫はすごい』の丸山宗利氏、恐竜学者の小林快次氏、そして『鳥類学者だからって、鳥が好きだと思うなよ。』の川上和人氏と、いずれもその道ではベストセラー作家揃い。またその回答がユニークなのだ。

 8月1日の放送にも登場した鳥類学者の川上和人氏は、

「鳥は爬虫類から進化したと言われていますが、どうして爬虫類から離れたのですか?」

 という質問に、

「2時間かかるけど、覚悟は出来てる?」

「は、はい」

「でもそれやっちゃうと、怒られるから、コンパクトにまとめるね」

 と冒頭から容赦ない。もちろん専門家らしく、真面目に様々な仮説を易しい言葉で解説したものの、最後に、

「1億5千年前のことなんで、本当のところわかりません。よっぽどの証拠が出てこないと」

「だから、これは正解のない質問なんですね」

「世の中、何でもわかると思ったら、大間違いだ、ということを覚えといて下さい」

 とにこやかに言い放ち、

「名言!」

「先生が面白すぎる!」

「子ども科学電話相談なのに!」

 と放送直後から話題を呼んだ。

 わからないことを調べるのが学者であり、わからないことはわからないと正直に伝えるのもその役割。将来子どもが自分で調べるために学問の道に進めば、この質問に答えたことになるのかもしれないが、8月4日にはどんな質問がとぶのか、そして先生方がどんな答えを出すのか、早くも注目が集まっている。

デイリー新潮編集部

2017年8月3日掲載

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