子どもを預けて女友達とランチはNG? いい親像にがんじがらめの母親たち

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 専業主婦の女性による「ママが幸せなら子供も幸せですよね?」というトピックスが、7/6に女性向け掲示板サイト「発言小町」へ投稿され、物議を醸している。内容は、1歳の男の子の母親が、週1回一時保育に預け、エステに通ったり独身の友人と会ったりすることで、子どもや夫に優しくできている。ところが、義父母から「子供が小さいうちは母親は自分の楽しみは我慢して髪振り乱して育児をするべきだ」と言われて悩んでいるというものだった。

 これに、「ママの幸せ=子供の幸せではないと思います」「子供の幸せは母親が決めることじゃない」という意見や、「仕事で預けるならまだしも遊ぶためでしょ」「あなたが預けて良いのは夫だけです」「病院や役所だって連れていこうと思えば連れていける」という一時保育の使い方についての意見など、主に母親たちから批判が相次いでいる。

 一方で、「母親って苦労し続けなきゃダメなんですか?」「何でもかんでも子供中心の生活って、子供のためにもよくないと思います」という肯定派も。

 一時保育の要件については、多くの自治体で育児疲れ解消等の私的な理由も認めている。この女性は決して何かの違反をしているわけではないのに、なぜこれほど多くの批判が集まったのか。

 それは、多くの母親が、「いい親というものはこうあるべき」ということに縛られているからではないだろうか。
 
 大人気講座「おやこ保育園」を主宰する保育士の小竹めぐみさん、小笠原舞さんはこのように話す(以下「 」内『いい親よりも大切なこと』より抜粋、引用)。

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「『いい親にならなきゃ』と苦しんでいるママには、『いい親って何だと思いますか?』という質問をします。

 とてもシンプルな問いです。でも、意外とその答えをスラッと言える人は少ないもの。実はこれ、ひとりひとりに聞いていくと面白いことがわかります。

 なんと、みんな、この答えがちがうのです。自分と他人の描く『いい親像』が真逆であることさえあります。

 何をすればいい親なのか?

 誰に認められればいい親なのか?

『いい親』という100点満点の答えなんて、実は世界中どこを探しても見つかりません。いい親像とは、結局のところ自分の思い込みに過ぎないのです」

 では、「いい親」という呪縛で自分も子どもも苦しめてしまわないために、どうすればいいのか。

「子どもと自分の『今』の状態を否定せずに受け入れることで、『いい親になろう』という気持ちを手放してみることをおすすめします」と小竹さん・小笠原さんの2人は答える。

 たとえば手作りのお弁当。インスタグラムなどで、きれいに彩られた子どもへのお弁当を見て、ため息をつく母親も多いだろう。おまけに「毎日きちんと作って尊敬します!」「いつも愛情こもったお弁当、素敵です」などと賞賛のコメントまでついている。

 そうした「愛情弁当」の風潮について、2人はこう話す。

「子どものためには手作りのお弁当が一番、という風潮はまだまだあります。しかし、料理が苦手な人もいれば、手作りをしたくてもできないほど忙しい人もいます。それにより子どもにまでイライラをぶつけてしまう可能性だって出てくるかもしれません。

 ママが必死になって『せっかくつくったのに食べてくれない!』などと怒るのはもってのほか。そうなってしまうと、一番被害を受けるのは子ども自身です。子どものためにと頑張っているはずなのに、それでは本末転倒です。『母親であるからには、こうしなきゃいけない。私もそうする』というループから抜け出して、『私らしく、こうしよう』という新たなループをつくっていけると、とてもよいですね」

 自分が縛られている考え方を少しずつ手放して、100点満点のいい親像から、「私らしい親」へシフトしていければ、多くの母親がもっと楽になれるだろう。

デイリー新潮編集部

2017年8月1日掲載

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