いますぐ「ホワイトハッカー」活用策を
サイバー攻撃によって国家が機能不全に陥る――。かつてSF小説で描かれた「危機」が現実となったいま、我々はネットの闇に潜む「敵」をきちんと知る必要がある。サイバーセキュリティ企業「スプラウト」代表の高野聖玄氏が明かす衝撃の実態とは。(以下、「新潮45」8月号より抜粋)
***
6月27日、大規模なサイバー攻撃がまたもや世界を襲った。欧州を中心に被害は公共機関から民間企業にまで拡大し、各国政府は現在も対応に奔走している。5月に同様の被害をもたらした「WannaCry」、そして今回と、立て続けに世界規模のサイバー攻撃が発生したわけだが、日本の公共機関や企業が受けた被害は比較的小さかったと言える。...