「加計学園疑惑」3つのポイント “来年4月”背景にグループの赤字事情
多額の借金
つまり、開校時期の条件も、加計学園のためだけに設定されたという。とすれば、なぜ、加計理事長は“来年4月”にこだわったのか。
「今治加計獣医学部問題を考える会」の武田宙大共同代表が指摘する。
「加計学園グループは20以上の学校を有していますが、採算が取れているのは岡山理科大くらいしかありません。他の千葉科学大や倉敷芸術科学大は定員割れが続き、赤字が慢性化している。その結果、岡山理科大の黒字で補填せざるを得ない有り様です」
少子高齢化の波には逆らえず、経営に翳りも見え始めた。そのうえ、多額の借金も抱えているという。
「15年の3月から、岡山理科大と倉敷芸術科学大のキャンパスを担保にして、日本私立学校振興・共済事業団から50億円を超える借り入れをしています。実は、この利息の返済を、来年の3月から始めなければならない。もし、来年の4月に獣医学部を新設できず、補助金はもとより学生から入学金や授業料が入らなければ首がまわらない事態に陥ってしまうかもしれないのです」(同)
教育者というよりも、政治権力者と結託して一儲けを企む、まさに“政商”。だからこそ、説明責任などどこ吹く風なのか。
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