「内閣情報調査室」に情報漏洩疑惑… 北村情報官からは「警告書」

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■「それはあるかもしれない」

 内調の中の国内部や国際部、そして研究部に所属したり分析官などを務める80〜90名は日夜、情報を得て上層部への報告を義務付けられている。情報の交差点であるがゆえに、そこから秘密の話が漏れ出ることも。ある記者から仕入れた話を内調職員が幹部に報告したところ、あろうことか、それがそっくりコラムに抜けていたのだった。その先は、前出・鈴木氏の5600回を超える夕刊フジ連載「風雲永田町」である。ご当人に聞くと、

「ハハハハ。それはあるかもしれない」

 とあっさり認めた。漏れたことで弁明できず職員は困っていたと重ねると、

「だから、まあ、そういうことがあったのかもしれないけど、今はもう……」

 ならばその漏洩元は北村情報官なのかと質すと、

「情報はもらってるんだ。俺は、無茶苦茶親しいんだよ。(北村氏との)関係はわかっているか? あのね、30年くらいの仲なんだよ。パリに旅行した時に大使館の職員として応接しにきたんだよ。それで知り合ったんだよ。それからずっと長い仲でね。(当時は北村なんか)下っ端もいいところだよ。そうだろう?」

 交際の長さはさておき、

「俺が聞くじゃないの、いろいろ。この問題はどうなってるんだって言っていると、“(その問題に関する)ペーパーはあります”っていうことはあるんだよ」

 だが、本誌記者との都合4度に亘るやりとりを通じ、

「北村本人じゃなく、内調が政治家2人に渡しているペーパーを受け取った」

 と鈴木氏は“漏洩ルート”を慌てて修正。北村氏にも聞くと、代理人の弁護士から警告書が本誌に届き、こうあった。

「職務上知り得た秘密を違法に漏洩することはおよそ有り得ません」

 もっとも、中大の橋本基弘副学長は、【内調→政治家→鈴木氏】という情報の流れであったとしても、

「内調は内閣の政策決定に関わる情報を集める機関。その職員が職務として集めた情報は全て『秘密』とみなされても仕方がない」

 と守秘義務違反に触れるのだ。

特集「『官僚たちの夏』到来 安倍総理ベッタリ『山口敬之』を救った刑事部長と内閣情報官の栄達」より

週刊新潮 2017年7月13日号掲載

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