「グッチ裕三」紹介のメンチカツ屋、自身がオーナーだった 周囲からは苦情

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■ファミリー企業

 ところが、その一方で、商店街のトラブルメーカーでもあるという。

 伝法院通り商店街振興組合の会長が明かす。

「オープン当初は閑古鳥が鳴いていたのにテレビで取り上げられてから、観光客や修学旅行生が押し寄せるようになりました。近くの店は行列で入り口を塞がれて、甚だ迷惑を被っている。さらに、メンチカツを揚げる油の臭いで客足が遠のき、売上が激減した服飾店まであります」

 これまでに、「浅草メンチ」には100回近く抗議に出向いたという。

「辺り構わずメンチカツの食べ歩きをさせているから、肉汁がこぼれ、もともとオレンジ色だった通りが真っ黒に汚れたりもしている。何度、改善を申し入れても、まったく聞く耳を持ってくれません。近いうちに、商店街が2割程度負担するから行列整理の警備員を雇うようお願いするつもりです。ただ、いくら店長に伝えてみたところでオーナーは姿を現さず、未だに誰なのか分かっていないのです」(同)

 調べてみたところ、「浅草メンチ」を経営するのは「旨いぞお」なる会社。代表にはグッチ裕三の妻が就き、グッチ裕三自身も役員に名を連ねるファミリー企業だった。つまり、商店街の会長はむろんのこと、視聴者にも自分の店であることを秘密にしたまま、グッチ裕三は臆面もなくテレビでメンチカツ屋の宣伝をしていたわけなのだ。

 そこで、彼に取材を申し込むと、代わって「浅草メンチ」販売会社の役員が書面で以下の回答を寄越した。

「テレビ局の取材が多いのは、グッチ裕三がやらせで取材をさせているかに中傷する方がいるとのことですが、そのような事実はもちろんございません。もともと、グッチ裕三の名前を一切出さないで、店舗経営に当たってきたものであり、お店にもグッチ裕三と関わりをうかがわせるようなポスターなども一切貼付等しておりません」

 関係を隠して、公共の電波をPR利用している点こそが問題なのだが……。

ワイド特集「正邪の『昼顔』」より

週刊新潮 2017年7月6日号掲載

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