斎藤工、最優秀監督賞に 北野武になりたい?に本人答える

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 ドラマに続き、映画も話題の「昼顔」で、セクシーな役柄を演じた斎藤工(35)は一躍、人気俳優の仲間入り。抱かれたい男ランキングでもナンバー1に選ばれた。ところが、その一方で、映画監督にも並々ならぬ関心を持ち、周りからは巨匠・北野武のようになりたいのではないかと囁かれている。

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 すでに、「サクライロ」など3本の短編映画を製作している斎藤だが、「blank13」が長編映画の監督デビュー作となった。

 日本映画監督協会国際委員の安藤紘平氏によれば、

「6月17日から開催された上海国際映画祭に、斎藤さんは映画化された『昼顔』の主演俳優として招待されると同時に、『blank13』がアジア新人賞部門にノミネートされました。結果は、最優秀監督賞を獲得。授賞式の前に帰国していたため、ビデオメッセージが流されたのですが、“僕の背中を押し、これから次に進んでいいんだなという勇気と希望をいただきました”とコメントしていた。日本にとって、将来有望な監督の誕生ではないでしょうか」

 俳優が映画監督になるケースはままあるが、斎藤の映画好きは筋金入り。

「普段から和洋問わず、数多くの映画を観ていて、映画監督に興味があることを公言していました」

 とは、映画製作会社の関係者。

「なかでも、北野監督については、1作目の『その男、凶暴につき』から傑作を量産していると絶賛していた。周りはずっとそんな話を聞いていたので、お笑い芸人との二足のわらじを履いた北野監督のように、斎藤さんも俳優を続けながらメガホンを取りたいのだろうなと見ていました」

■俳優業が軸

 では、初の長編映画「blank13」のデキはどうなのか。映画パーソナリティの松岡ひとみ氏が解説する。

「ストーリーは、13年前に失踪したギャンブル好きで借金塗れの父親が余命3カ月で見つかり、その後の葬式で参列者から父親の空白期間にまつわるエピソードが次々に明かされるというもの。じわっと胸に沁みる出来映えで、途中で涙が止まらなくなってしまった。人間模様が巧みに描かれ、斎藤さんの観察眼の鋭さには感心しました」

 評価は上々。そこで、映画監督としての今後について、斎藤当人に聞くと、

「俳優業が軸になっているからこそ、色々な活動ができています。そのため、監督業に専念ということはほぼありません。ただ、僕はプレイヤーはクリエイターだと思っているので、監督に限らず、何ごとにもクリエイティブに関わりたいと、かねてから思っていました」

 これまで、チャップリンやマルクス・ブラザース、キートンなどの作品に影響を受けてきたという。

「北野監督作品のファンでもありますが、北野監督のようになりたいと周囲に話したことはないです。映画製作ということでは、常に、4つほど企画を持っています。ニュースで報じられた実話などをモチーフにしたもので、ジャンルはバラバラ。今後も、発信することは続けて行きます」(同)

 抱かれたい男ナンバー1の人気俳優を続けながら、次回作の構想を練っていくそうである。

ワイド特集「正邪の『昼顔』」より

週刊新潮 2017年7月6日号掲載

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