竹下登の墓参りを機に “額賀派”トップ交代説

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 お盆でもないのに、殊勝な心がけではあるが――。

 7月8日、平成研究会(額賀派)の議員約30人が、派閥の創設者である竹下登氏の墓参りに行くことになったのである。派閥行事としては初めての試みだ。

「一応、派閥結成30周年を記念しての行事ということになっていますけど……」

 とは、自民党担当記者。

「今回の動きには“跡継ぎ問題”が見え隠れしています。引退後もいまだに影響力が強い額賀派のドン・青木さん(幹雄・元官房長官)は、党内でまったく存在感のない額賀さんを早く領袖から降ろし、登さんの弟・亘さんに継がせて“竹下派”の復活をと狙っているんです」

 ところが、である。 

「肝心の亘さん本人が表だって動きたくないタイプの人。これまで青木さんがいくら説得しても、本人が首を縦に振らない。膠着状態が続いています」(同)

 そうした中、この行事に大いに期待を寄せているのは、当の額賀派議員である。

「この様子が報じられれば、うちがもともと竹下派であったことが改めて印象付けられることになる。これを機に亘さんも、要請を受け入れざるを得なくなるのでは……」

 なんでも、亘氏への交代は、所属するほとんどの議員の総意でもあるのだが、

「その中で難色を示しているのが、自らが次を狙う茂木さん(敏充・政調会長)。ところが、後輩の面倒見が悪い茂木さんは、党内屈指の不人気者。これまで、彼を慕って派閥入りした議員はほとんどいません。実は平成研への合流を考えている他派閥の議員もいるのですが、やがて茂木派になるならと、二の足を踏んでいる。派閥拡大のためにも、亘さんへの逸早(いちはや)い交代を登さんに祈るしかありませんね」(同)

 墓参りならぬ、墓頼み?

週刊新潮 2017年6月29日号掲載

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