巨人“ポスト由伸監督”に「松井秀喜」がそっぽを向くワケ
シーズンはまだまだ前半戦だというのに、早くも来季の話題である。なにしろ、高橋由伸監督率いるジャイアンツが、球団史に残る連敗記録を更新。番記者たちの間では、ポスト由伸の声が囁かれ始めたのだが……。
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振り返れば、5月25日の阪神戦から、6月8日の西武戦までだから、長すぎたというほかない。溜まった黒星の数は、13。これまでは1975年、長嶋茂雄監督時代に打ち立てた11連敗がワースト記録だったので、実に42年ぶりの記録更新だ。
「今シーズン用にFAで獲得した選手らの仕上がりが、開幕に間に合わなかったからだと言われていますけど、そうじゃない。やはり監督の能力に原因がありますよ」
と言うのは、運動部記者。
「連敗中は、監督の采配ミスが目立ちました。例えば、打撃好調の坂本の打順を何度も変えて、固定しない。打順によって役割が違うため、コロコロと変えられては、選手も何を求められているか分からなくなる」
他にも、調子が冴えない長野を使い続けたりもしていた。スポーツ紙記者も、
「高橋監督は、一昨年、原監督が辞めた後、なり手がいなかったため、いきなりお鉢が回ってきてしまった。指導者としての下積みがないため、選手のミスを叱ることが出来ないのです。本来はそこで、コーチ陣が口を出すべきですが、村田真一、二岡、井端といった、いわば“お友達内閣”なので、それすらありません」
高橋監督が聞いたら、耳が痛い話ばかりなのである。
もっとも、OBの広岡達朗氏からは、
「私は高橋を責めるつもりはありません。いきなり監督になった人に、人を治めることが出来るはずがない。準備や勉強をする期間を与えなかったフロントが悪い」
といった擁護の声も上がるが、いずれにせよ、結果がすべてのプロの世界。連敗記録はともかく、今後の成績次第では、3年の契約期間を終えぬまま、途中退場も十分あり得る。
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