小池都知事がぶち上げた「自宅でも禁煙」条例 嫌煙ファッショで集票の狙い

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■都民ファーストの趨勢

 吸殻を小池氏に見立てたのか、それを灰皿に押し付けつつ、自民党都連関係者が続ける。

「昨年の都知事選の頃から、小池さんサイドは東京都医師会とつるんでいた。彼らは厚労省以上の禁煙原理主義。東京都医師会を味方に留めておくには、過激だろうが何だろうが、他党との違いを出さないわけにはいかなかったんです。なぜって、東京都医師会の票が逃げてしまうから。つまり小池さんは、小泉さん譲りの二元論を使うことで、庶民票と東京都医師会の組織票を集めることが目当てなんです」

 実際、都政に詳しいジャーナリストは、

「世論調査では、小池さん個人の支持率は相変わらず7割前後と高い。一方、都議選でどの党に投票するかという質問に対しては、都民ファーストと答えた人が自民党と答えた人より約10ポイントも下回る結果が出たこともあります」

 と、都庁6階にある、文具やコピー用紙が雑然と置かれた物置小屋のような喫煙部屋で肩身狭く解説する。

「一時は、都議選で都民ファーストが過半数を取ることもあり得ると見られていましたが、先行きは不透明。事実、都民ファーストのある幹部は、先の投票先政党の世論調査を受け、『調査の仕方がおかしいのではないか』と苛立っていたこともありました」

 しかし、進むも地獄、引くも地獄の豊洲移転問題で何らかのアピールをしてみせても、小池劇場をどれだけ演出できるかは読み切れないところがある。そこで、豊洲に代わって庶民受けする新たな「タマ」として、禁煙を前面に打ち出してきた格好なのだ。

特集「嫌煙ファッショで集票 『小池都知事』が『自宅でも禁煙』都条例をぶち上げた!」より

週刊新潮 2017年6月15日号掲載

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