中村勘三郎、周富徳…遺族が明かした難病「誤嚥性肺炎」の恐怖

ドクター新潮 医療 肺炎

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 戦慄の病魔に蝕まれ、命を落とした著名人は少なくない。残された家族は、では不条理な日々といかに向き合ってきたのか――。

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 ものを食べる時、通常は気管が自動的に閉じる仕組みになっている。この反射的な働きが「嚥下(えんげ)」であり、誤って食物が入り込んでも「咳反射」、つまりむせたり咳き込んだりすることで排出され、事なきを得る。

 が、老化に伴って反射神経や筋肉が衰え、あるいは脳疾患などを抱えると、このメカニズムが上手く機能せずに誤嚥を引き起こし、ひいては無菌状態の肺の中で雑菌が増殖、誤嚥性肺炎を発症してしまうのだ。...

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