異色ゴルファー・青木瀬令奈、プロ7年目で初優勝

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青木瀬令奈(日本女子プロゴルフ協会HPより)

 かかあ天下とからっ風──そんな上州娘の目にもその瞬間、涙が溢れた。

 新潟・ヨネックスCCで開催された「ヨネックスレディス」を制したのは群馬県出身の青木瀬令奈(せれな)(24)。プロ7年目にして初のツアー優勝である。

「父はドラマー、母はピアニストという音楽一家に生まれた異色ゴルファー。名前は“セレナーデ”に因んでいるのだとか」

 とゴルフ記者が語る。

「彼女の年代は、成田美寿々、酒井美紀、堀奈津佳と強豪がひしめいているのですが、そんななかで青木はアマ時代から注目された選手でした」

 前橋商業高校1年生だった2008年に全日本女子パブリックアマ選手権、全国高校選手権を制覇。ちなみに同窓に現オリックスのプロ野球選手、駿太がいる。

 11年にプロ転向。ところが、同期たちが勝ち星を重ねるなか、青木だけが勝ち名乗りを上げることができずにいた。

「ドライバー飛距離がネックでした。身長153センチと、女子ゴルファーのなかでもひときわ小柄である彼女は、当初は200ヤードそこそこしか飛ばせなかった。しかし、2年前からタッグを組んでいるコーチの指導が功を奏し、今は240ヤードまで伸びたそうです」

 今大会は運も味方した。

「初日が荒天だったため2日間36ホールに短縮。最終日は首位と4打差13位タイで発進しました。16番、18番でバーディを奪うなど、6バーディ66のビッグスコアでホールアウトしましたが、最終組の5組前でしたから、優勝のプレッシャーはほぼ皆無でした」

 もっとも、日程短縮のため規定により優勝賞金は25%減額の945万円。

 試合後、次の目標を尋ねられた青木は、

「3日間、4日間で勝ちたい。できればメジャーで勝ちたい」

 次こそ満額ゲットだぜ!

週刊新潮 2017年6月15日号掲載

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